うさ子とかえるの教えてホスピタル

シーズン3【24時間目】 24時間目 教えて栄養士について② ~見た目いろいろ ごはんの工夫~

今回は前回に引き続き栄養士さんのお仕事紹介!実際の病院給食がどんなものかを紹介するよ!

お腹すいた~!バ〇セ〇ターカレーにハンバーグに…

もう!レストランじゃないんだから。

とある日のおかずを紹介するよ!実際にはここにご飯と汁物、果物などがつくよ。

美味しそう!

この日のメインはカジキマグロのフライとサラダだね!

揚げ物も出てくるんですね!

これは「常食」と言って、なにも制限のない患者さんに提供される食事だよ。

じゃあ、他にも糖尿病食とか腎臓病食とか、それぞれ色々なメニューがあるんですね!

…実は、レストランみたいに色々なメニューがあるわけじゃないんだ。

(@ ̄□ ̄@;)!!

病院給食は常食を基本にして、調味料や食材の量を調節することで、塩分やたんぱく質、カロリーなどを減らしたり増やしたりして調整しているんだ。だから、見た目は同じように見えることもあるけど、ちゃんとそれぞれの患者さんに合わせた食事になっているんだよ。

なるほど~。でも、色々なメニューが見られると思っていたのに…(´・ω・`)

そんなにガッカリしないで!ここでは、食事の形態(かたち)の違いを紹介するよ!咀嚼力(噛む力)や嚥下力(飲み込む力)が弱い患者さんもいるよね。そういう患者さんのために、同じ食材でも調理法によって食事の形態を変えているんだ。

これは「軟菜食」。やや咀嚼力が弱い方に提供されるよ。必要に応じて一口大にカットして提供することもあるんだよ。繊維の多い食材や揚げ物は避けて、やわらかい煮物にしたりするんだ。サラダも生野菜じゃなくて一度茹でてから卵サラダにしているんだよ。

常食のフライがソテーになっていますね!

これは「きざみ食」。さらに咀嚼力の弱い方に、食材を2~5mm程度に細かく刻んで提供しているよ。

フレークみたいになっていて食べやすそうですね。

もっと咀嚼力の弱い方には「ミキサー食」。きざみ食をミキサーにかけて、スープ、ポタージュ状にしているよ。

(◎_◎;)(…これ、美味しいのかな?)

今、味のこと考えていたでしょ!意外と味はしっかりしているんだよ。

嚥下機能が弱い方には、「とろみ」をつけた食事を提供しているよ。酸味やサラサラした形態(状態)はむせやすいから避けているんだ。

とろみをつけることで誤嚥のリスクが減るんですね!

同じメニューでも形態を変えることで、みんなが食べやすくなる工夫がされているんですね!

でも、誰が食事の形態や食事の種類を決めているんですか? まさか…あみだくじで決めてませんよね!?

入院時に看護師が家庭での様子を聞き取りしたり、施設からの情報を基にしたりして食形態を決め、どのような疾患があるのか、血液検査等の値がどうなのかを考慮して、主治医が最終決定をしてるんだよ。

それで食事量が上がらなかったりすると、医師、看護師、栄養士、言語聴覚士など多職種の人たちで患者さんの体の状態や咀嚼機能、嚥下機能をチェックして食事内容を変更していくよ。

なるほど!いろいろな人が病状を基に決めてくれるなら安心ですね。

患者さんの状態が良くなったら、「きざみ食」から「軟菜食」へといった具合に変更されていくんだよ。

さあ、どうだったかな?栄養士は必要な栄養量を、患者さんが安全に、そして少しでも美味しく摂れるよう工夫しているんだよ。

同じ料理でも、こんなに色々な形態があるんですね!

ニンジンなら生でも、グラッセでも、ポタージュでも…どんな形態でも楽しめそう!

じゃあ、ついでにケーキもミキサーにかければ良いんじゃない?

それは…ケーキへの冒涜だわ(´・ω・`)

私ならキャロットムースやプリンにするわ(*´ω`)